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魚津市-1 ( 地下水涵養事業 )
豊かな地下水を育む
「地下水涵養」とは、水分が地中へ浸透しやすい状況を作り出し、豊かな地下水を育てようとする取り組みです。
近年、宅地造成や舗装面積の増大などの都市化が進み、水田面積が減少し、地下水涵養量は減少傾向にあると考えられています。その一方で、地下水は水道水はもとより、事業所での工業用、冬季間の消雪用など、依然として幅広く利用されています。
魚津市においても、特に、冬期間には消雪設備の稼働等が原因と考えられる地下水位の低下が観測されています。
このような状況を踏まえ、市では、2005年度から、水田を利用していない非灌漑期において、休耕田や耕作田にあえて水を溜めて地下水の保全を図る「地下水涵養」の取り組みを始め、2020年度には、片貝川上流域(東蔵地内) の1.92haで湛水・涵養を実施しました。
また、この取り組みの事業費の一部は、地下水利用企業で構成する「魚津・滑川地域地下水利用対策協議会」からの支援を得ており、市だけでなく地元企業共に、地域一体となって取り組んでいます。
実践ポイント
地下水涵養マニュアル(富山県H18.3)を活用しました。
地元地区や用水管理者の理解と協力が不可欠です。
今後の展開
地下水涵養は、休耕田について年間を通じて湛水できないか検討することにしています。
取り組み効果と評価
[2020年度の成果 (涵養田: 1.92ha)]
涵養量: 約3,200m3/日(約10,700人分の量)
[その他の効用]
・渡り鳥の飛来や水生・水辺生物の活性化が期待できます。
・耕地の荒廃やモグラ等の害獣防止が期待できます。
・冬季の急激な気温低下防止など気候緩和が期待できます。