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黒部市-1 (宮野用水発電所)
既存の農業用水をフル活用した小水力発電
古くから黒部川の恵みを受けて発展してきた黒部市では、その豊富な水と地形を生かした水力発電所を建設しました。
関西電力愛本発電所水槽から流れ落ちる宮野用水水圧管路の未利用落差を利用したもので、低炭素社会づくりを進めるとともに、その経済性を生かし土地改良施設など市が管理する施設の維持管理費の軽減を図るものです。
●発電緒元
発電方式:水路式(流れ込み式)
有効落差:48.46m(最大)
使用水量:2.04m3/s(最大)
最大出力:780kW
年間発電電力:5,309MWh
運転開始:平成24年4月
概算事業費:5億1,500万円
実践ポイント
愛本発電所水槽から鳥越山水槽へ繋げている導水管など、既存の設備を最大限活用した設計になっており、建設コストも抑えられています。
・天保11年(1840) 宮野用水本線水路完成
・平成18年(2006) 黒部市と宇奈月町の市町合併により黒部市が誕生
・平成23年(2011) 宮野用水発電所実施設計、発電水利権許可、工事計画届出
取り組み効果と評価
・黒部川がもたらす豊富な水を活用。急こう配の地形を生かし、流れ落ちる水が標高の低い地点から高い地点へ吹き上がる過程で水車を回す珍しい仕組みの発電所です。
・かんがい用慣行水利権に完全従属しているため時期により取水量は変動しますが、大きな故障はなく、運転開始当初より安定的な発電を続けています。