> エコ活動事例の検索結果一覧 > 高岡龍谷高校 理科部
高岡龍谷高校 理科部
地元高校生が絶滅危惧種ホクリクサンショウウオの復活と保護に取り組む
同校理科部では、地元小矢部川の源流から河口までの水質や底生生物の調査を通して、野生生物とのかかわりを先輩から受け継ぎ活動を続けています。
現在、18名の部員が活動しており、様々な研究・生物保護活動に日々取り組んでいます。2006年には、北陸地域固有の絶滅危惧種である「ホクリクサンショウウオ」の産卵を発見したことから、その生態研究・復活・保護に取り組んでいます。調査の結果、産卵水域から、50m以内に陸上個体が生息していることと、産卵から3年で性成熟することなどを解明しました。
2011年には、絶滅したとみられる地域に地元の協力の元に設けていただいたビオトープ(小川を人工的につくるなど、すみやすい環境を整えた生息空間)へ卵のう移植を開始し、その後の生息状況の観察や、水質調査、生息動物調査を行っています。
また、2011年8月には、富山県とロシアハバロフスク地方が主催する北東アジア地域環境体験プログラムでの国際交流の場でも、その活動を発表しました。
実践ポイント
活動の中で、積み重ねが大切な部分も多いので、部員全員が協力しないと達成できないこともあります。もっと部員全員に生き物や自然環境の事に興味を持ってもらえるように話し合いの進め方を工夫しました。
今後の展開
豊かな森林の自然環境を背景に細々と生き残ってきたホクリクサンショウウオの生態の観察を通じて、これからも社会生活での土地利用と生息生物の保護の兼ね合いを考えていきます。その他、県内に生息する希少な生物の保護と研究を継続していきたい。卒業生のなかには、関連分野へ進学するなど、理科部での活動経験を次のステップにつなげていく卒業生もいます。
取り組み効果と評価
【1995~2001年・2006年】日本学生科学賞中央審査8回入賞
【1999年】第1回日本水大賞、国務大臣環境庁賞受賞
【2002年】日本動物学会第73回大会高校生ポスター発表の部優秀賞
【1994・2000・2001・2009年】全国高等学校文化連盟賞4回
【1996・2000・2007年】大谷科学賞3回
【2007年】とやま環境賞ジュニア活動部賞
【県代表1995~2002年・2004・2006・2008年】日本学生科学賞富山県審査最優秀賞