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氷見市立十二町小学校
長年にわたるオニバス・イタセンパラの保護活動
同校区は万葉ゆかりの水郷地帯で、多くのオニバスが自生していたため、大正時代に「オニバス発生地」として国天然記念物に指定されました。その後絶滅の危機に瀕し、学校では、このオニバスを救おうと1970年に初めて学校池に種を植えて以来、ずっと栽培研究を続け、種の保存に貢献しており、現在は4年生が担当しています。
また、イタセンパラについては、全国で3カ所のみの生息、と数が激滅し、1974年には国指定天然記念物に、また1995年には国内希少野生動植物種に指定されました。同校では、2007年度より氷見市教育委員会学芸員の指導のもと、5年生が飼育研究に取り組み、2009年には全国初の小学校での人工孵化に成功しました。さらに2011年に再度孵化に成功し、人工飼育法の確立を目指しています。
実践ポイント
・研究成果をまとめ、努めて外部に発信し、保護者や地域の理解と協力を得て、保護活動を展開しています。
・市学芸員や富山大学理学部とも連携し、地域の「オニバス保護の会」、「白鳥の会」等の指導、協力も仰ぎながら進めています。
今後の展開
オニバスやイタセンパラが生息する川や潟等の自然環境、人間の生活環境の変化に適応する繁殖の条件を探っていきたいと思っています。
取り組み効果と評価
これまでにオニバスの絶滅危機の原因の1つがアメリカザリガ二であることを突き止めたり、26年間咲かなかった花を咲かせたりしながらも、40年以上ずっと種の保存に貢献しています。現在も、家庭での栽培を呼びかけたり、湾土への移植を試みたりし、地域への広がりに努力しています。
これらの活動が全国的に高く評価され、これまで多くの賞を受賞しています。
・1995年 環境省水質保全局長表彰
・2002年 とやま環境賞受賞
・2006年 コカ・コーラ環境教育賞(優秀賞)受賞
・2009年 富山県教育功労賞
・2011年 特筆される活動として、コカ・コーラ環境教育賞(優秀賞)を2006年に続き2度受賞
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