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魚津市-2 ( 水産多面的機能発揮対策事業 )
藻場の復元と保全 ~ 海を愛する人々が集まった取り組み ~
近年、全国的に磯焼けが問題となっているが、魚津市沿岸でも藻場が衰退し、漁業者が危機感を募らせている。そこで平成20年度に地元四地区沿岸漁業者グループが「間伐材と貝殻をを利用した漁礁」を手作りし、活動をはじめた。
これをきっかけに、海の環境保全に対する漁業者の意識がより高まり、平成21年度から平成24年度まで、国(水産庁)の「環境・生態系保全活動支援事業」にて藻場の保全活動に取り組んだ。また、平成25年度からは国(水産庁)の「水産多面的機能発揮対策支援事業」を活用して、藻場の保全活動を継続させている。この事業では、魚津漁業協同組合、新川森林組合等で構成する「魚津市漁場環境保全会」が主体となって活動を進めており、魚津市では彼らの活動を支援している。
現在の魚津市漁場環境保全会の活動は、①母藻の設置、②海藻の種苗投入、③アマモの移植及び播種、④流域における植林、⑤モニタリング、を柱としている。過去には、ウニなど海藻を食べる食害生物の除去なども行っていた。
豊かな森が豊かな海を育むという考えのもと、山から海までの大きな水循環をひとつのキーワードとして活動を展開している。
実践ポイント
海の中の状況を知るため、藻場のモニタリングを定期的に行うことが大切です。
今後の展開
効果等を踏まえ、取り組みの方法を改善しながら、活動を継続していきたい。
取り組み効果と評価
・平成21年度富山県「”減らそうCO2”とやまエコアクト・グランプリ」において、魚津市四地区沿岸漁業者グループが「間伐材を利用した漁礁の取組み」が評価され、優秀賞を受賞、富山県代表として全国大会へ選抜
・平成21年度環境省主催の「ストップ温暖化・一村一品・大作戦」において、富山県代表として磯焼け防止に間伐材で漁礁をつくり、魚を増やすことで漁のエネルギー削減や海藻によるCO2吸収にもつながる。海と森という大きな流れの中で、漁業者が自ら漁場整備に動き出していることが、素晴らしいと評価され、優秀賞「森とつながる海づくり賞」を受賞
・平成26年11月に奈良県で開催された「第34回全国豊かな海づくり大会~やまと~」の式典行事にて、漁場・環境保全部門の環境大臣賞を受賞