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黒部市-2 (下水道バイオマスエネルギーの利活用)
下水道バイオマスエネルギーの利活用
本事業は、下水道汚泥と食品残渣を活用し、バイオマス資源の循環利用システムを構築することを目的として、既存下水処理施設から発生する下水道汚泥(濃縮汚泥)、農業集落排水汚泥、浄化槽汚泥、ディスポーザ生ごみと、食品残渣(コーヒー粕)を混合・メタン発酵させてバイオガスを回収し、消化汚泥の乾燥熱源や発電等に活用する施設です。
従来黒部市では、下水道汚泥を脱水汚泥の状態で、セメント会社等へ有償で処分委託していましたが、2011年5月10日に完成式が行われた本利活用施設が稼働することで、処分費を削減するとともに、発電燃料や花卉肥料原料として、有効に活用することが可能となりました。
計画緒元
事業方式 : PFI事業(BTO方式)
事業期間 : 2009年4月~2026年4月
総事業費 : 約36億円
施設費 : 16億円
運営管理費 : 20億円(15年分)
また、この施設が付属する「黒部浄化センター」では、排水を殺菌・脱臭・脱色する三次処理を行っているほか、親水広場(アクアパーク)で「きららの滝」や「ゆららの水辺広場」などを整備し、隣接の総合公園と調和した施設配置になっています。
実践ポイント
・市内から発生する、農業集落排水汚泥、浄化槽汚泥、ディスポーザ生ごみ、下水道汚泥と他のバイオマスを混合粉砕し、発酵槽により発酵させ、バイオガスを取り出します。
・発生したバイオガスをボイラによる熱源とするほか、マイクロガスタービンにより発電し、施設内の電気として活用します。
・消化汚泥を乾燥させ、発電燃料とする他、花卉肥料材料として再利用します。
今後の展開
・安定した他バイオマス(特にコーヒー粕)の確保と循環資源としての乾燥汚泥の売却ルートの確保が重要と考えています。
・敷地内には余剰エネルギーを利用した足湯を併設し、市民に「下水道汚泥を安心・安全に資源化し利用している」ことを広くPRし、下水道事業に対するご理解をいただくとともに、今後も創エネルギーや再生エネルギーの利活用を推進してまいりたいと考えています。
取り組み効果と評価
・CO2削減量 約1,000t/年
・発電量 36万kwh/年