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一般社団法人でんき宇奈月プロジェクト
環境に優しい山岳温泉リゾート地の実現を目指して
黒部川の電源開発とともに発展した水の豊かな温泉街である宇奈月温泉は、1989年をピークに宿泊客数が減少の一途を辿っており、多様化している個人型の旅行形態へのシフトに対応すべく温泉街自体の魅力創出が大きな課題となっています。また、駐車場が少なく、混雑期には大型バスが道をふさぎ、自動車等による排気ガスの放出は温泉街付近の清涼な空気を汚し、自然豊かな温泉地というイメージを損なっています。
宇奈月温泉はコンパクトにまとまった温泉街を形成しており、電車によるアクセスを有することや背後に著名な山岳観光スポットを抱えている事、豊かな水や豊富な温泉があることから、世界有数の温泉エコリゾートにする目標を掲げています。
この目標に向かって、2009年7月『でんき宇奈月プロジェクト実行委員会』を設立し、走行中にCO2を排出しない電気自動車レンタル事業を皮切りに温泉を活用した温度差発電によるLED照明の点灯、地元の人たちの手で作った小水力発電による電気自動車への電力供給を実施しています。
地域住民の協力を得ながら、豊かな自然環境と共生し小水力発電といった自然エネルギーによる公共交通システム形成に向け活動を展開しています。
実践ポイント
宇奈月温泉では街中を縦断する水路にも豊富な水が絶えず流れており、「水の街黒部」の名にふさわしい水環境を有しています。この水を活用して小水力発電を行うことで、独自に電力エネルギーを得ることが可能となります。
今後の展開
今後電気バス運行などを行い、地域住民の協力を得ながら環境に優しい温泉街づくりを進めていきたいと考えています。先進的な低炭素社会型観光地の形成に向けて、小水力発電事業並びに電気自動車による公共交通事業を試行し、新しい電化型温泉街としてのコンセプトに基づいて観光客誘致を促進するとともに、環境保全と地球温暖化問題を考えるきっかけにしたいと思います。
取り組み効果と評価
・ストップ温暖化大賞 低炭素杯2011 優秀賞受賞
・低炭素社会型観光まちづくりが実現できれば、環境に優しい先進的な観光地として話題を呼び、大きな集客効果を生みます。また発電した電気を温泉街の街灯へ供給することにより電力コストの大幅なカットにつながります。